治療法1 3mixを用いた間接覆髄(かんせつふくずい)

3Mixとは3種の抗菌剤を混ぜ合わせるという意味ですが、その、抗生物質とは
・Metronidazol(MN :メトロニダゾール)
・Minocycline (MINO:ミノサイクリン)
・Cyprofloxacin(CPFX:シプロフロキサシン)です。
Metoronidazoleは深部う蝕象牙質中に多く存在する偏性嫌気性菌に、MinocyclineとCiprofloxacinは通性嫌気性菌や好気性菌に対して有効です。薬剤を、患部に効率よく行き届かせるため、マクロゴールとプロピレングリコールを基剤として使用する方法もあります。
この3種の抗菌剤で、口腔病巣に侵入している全ての細菌を殺菌できるとされています。

3MIX間接覆髄の概念図

上図は虫歯がエナメル質の下の象牙質まで進行(C2)し、神経まで到達する寸前の虫歯の状態(C3)です。


虫歯を削り取ります。神経に近い部位は意図して、虫歯を残します。虫歯を取りきろうとすると、神経が露出するか、あるいは歯髄炎を起こして、神経を取り除く必要が生じるからです。


残した虫歯の上に、3MIXを塗布します。


3MIXで虫歯菌が減り、軟化した象牙質が石灰化することにより、虫歯の進行が止まります。同時に、神経の側では、歯を作る働きが起こります。こうしてできた、象牙質を修復象牙質と呼びます。